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11/29のワートリオンリー「BORDER LINE 6」で発行する予定の、pixiv小説再録本のお知らせですー。

●とらのあな様に書店委託をお願いしております。下記ページをご参照ください。
http://www.toranoana.jp/mailorder/article/04/0030/36/37/040030363763.html
※手数料の関係で、イベント頒布価格と異なります。
●自家通販も受け付けております。下記リンクからどうぞー。
http://www.chalema.com/book/endre_krg/item.php?id=endre_krg-20151130233938



20151129発行 『ワールドトリガー pixiv小説再録#1 鈴鳴第一』
A5オンデマンド表紙フルカラー56p ¥400


pixivに投稿した小説から、鈴鳴第一の話をまとめた再録本です。
未発表の来馬先輩誕生日話を収録しますが、こちらは後日pixivにもup予定です。なので完全に同人誌形式で欲しいと思ってくださる方向け。
鋼さんと来馬先輩が何となく中心ですが、基本は鈴鳴メンバーでわいわいほのぼの、たまに友情出演で荒船さんといった感じです。
作品を書き上げた時点での原作情報を参考にしていますので、えっそうなの?と思ったところは捏造妄想で補完している箇所だったりします…。それと大して存在感はありませんが、一部名無しモブキャラや家族捏造もあったりします。予めご了承願います。

<収録作品>
作品名にpixivの作品ページへのリンク貼ってあります。
来馬先輩と鈴鳴第一を大事に思ってる村上鋼の話
村上鋼が来馬先輩に懐き始める過去妄想話
村上鋼誕生日話
今ちゃんの誕生日をお祝いしようとする鈴鳴第一男子会議
・来馬先輩の誕生日祝いをこっそり画策するも詰めが甘い鈴鳴第一の話(未発表・後日pixivにup予定)

作品は、今後もwebから下げる予定はありませんー。
サイトもその内整理したら上げたいと思ってますけど…いつになるかな…(;´∀`)

一応こちらのブログ記事でも、サンプルとして各作品の書き出しを上げておきます。
体裁サンプルとしてページ画像も以下upします。




書き出しサンプルは、「つづきはこちら」からどうぞ。



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来馬先輩と鈴鳴第一を大事に思ってる村上鋼の話


「はー、緊張したなぁ…」
ボーダー本部の通路にて、来馬が安堵の溜息をついた。
「お疲れ様でした、来馬さん」
「ありがとう荒船くん。いやぁ論功行賞なんて名誉なもの、今まで縁がなかったから…もう心臓が口から飛び出しそうだったよ」
言いながら緊張を思い出したのか、来馬はまた大きく息を吐く。
先の近界民による大規模侵攻の防衛戦で、来馬隊は「B級合同」の一員として二級戦功の論功行賞を受けた。今日はその授与式の為、隊員一同本部へ赴いたのである。
「おれもめっちゃくちゃ緊張しましたー!あーまだ脚震えてるかも!」
内容の割に元気よく口を開いたのは、隊員の別役太一である。有り体に言って、日頃から何でもない時すら予想だにしないやらかしをする人物である為、今日もオペレーターの今などは密かに気を揉んでいたようであったが。複数隊合同という授与形式も幸いしてか、無事何事もなく切り抜ける事が出来たようである。
「鋼さんは、やっぱり落ち着いてましたね!さすがだったなー」
心底感心した表情で、太一は隣にいる同隊員・村上鋼に顔を向ける。隊合同に加えて個人でも二級戦功をあげた彼には、二つの論功メダルがかけられていた。
「鋼は本当に、堂々としていたよね。風格すら感じたなぁ」
「そうそう風格ってやつ!すごいですよねー!」
来馬と太一が口々に褒めそやすのを、当の村上はむず痒そうな顔つきで受け止める。
「オレだって緊張しますよ、やっぱり…」
「え、そうですか!?全然見えなかったですって!」
「内心は全然落ち着いてなんかないよ。オレもこういうのは得意じゃないな」
来馬を隊長とする来馬隊はチームランクこそB級中位であるが、その中で村上は攻撃手第四位という、個人としては上級レベルの実力の持ち主である。それでもそれを鼻にかけるどころか、こうして称えられる事に若干の恐縮すら覚える辺りは、本人の謙虚な性格によるところが大きいようだ。
「おまえは見かけの割にぼんやりしてるとこあるからなぁ。一見堂々として見えても、実際何も考えてないだけだったりしてな」
横から荒船が、茶化すように口を挟む。何だよそれは、と返しながらも、口元に笑みを浮かべる村上の口調は柔らかかった。

などと、とりとめのない会話をしていると。
「おっ、村上!」
通りかかった隊員が、声をかけてきた。

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村上鋼が来馬先輩に懐き始める過去妄想話


晴れて正隊員となって間もなく、村上鋼は本部にて配属先の辞令を受けた。
――君には、鈴鳴支部へ行ってもらうことになった。
配属先を告げる担当官が、やや申し訳なさそうな顔をしている。どちらかと言うと、こちらの顔色を窺っているようにも見えた。
不思議な空気を感じ取りはしたものの、特に気には留めずに村上はわかりました、と短く返答する。その素直な反応に担当官はまたも居心地が悪そうな顔つきになり、暫し目線を泳がせた後、妙に明るい口調で語り出した。
「――何というか、君への正隊員としての評価という訳では決して、ないのだけどね…。能力の均等化とか、見込みを感じたからこその任命とか…上の方でも色々と考えての決定のようでね」
「……はい」
「本来、君のような優秀な素質のある隊員は、本部直属の正隊員となるケースが大半だから…もしかしたら、その、不本意な思いを抱いているかもしれないけれど」
「そんな事は、ないです」
村上は寧ろ怪訝そうな表情で、はっきりとした口調で答える。その真っ直ぐな瞳が本心からのものだと漸く確信してか、言葉を続ける担当官からは安堵の気持ちが滲み出ていた。
「まぁ、鈴鳴支部も悪くないところだよ。本部に比べると、そりゃあ、若干は手狭に感じたりもするだろうが…。人は良いし、環境もその、ゆったりしていて過ごしやすいだろうし…――これからの働きを、期待しているよ」
「はい、ありがとうございます」
村上は深く一礼した。


鈴鳴支部を実際に目にして、妙に気遣われていた理由は何となく分かった。
支部とは言え、あれだけ存在感を放っているどっしりした構えの本部に対して、こうも規模に違いがあるのかと最初は多少驚いた。ちょっとしたオフィスビルと大差のない作りで、周囲の街並みにすっかり溶け込んでいる。壁面にBORDERの隊章がなかったら、本当に素通りしていたかもしれない。
尤もそれは、市民に無用な威圧感を与えず街の防衛に当たる為、という理念に基づく一応の形ではある。しかしそれにしても、鈴鳴支部は中でもかなり小ぢんまりした規模に類する――人に言わせれば『弱小支部』に位置づけられるそうである。とは、後になって耳にした。
それでも、村上に特段の不満はなかった。精鋭部隊と呼ばれるA級隊員を目指すような者であれば、より自分の能力を磨けて評価の目も届きやすい環境――ひいては本部の所属である事に拘りを持つのかもしれないが。村上にそういった野心はなく、どこにいようが己の持つ力を誠心誠意発揮して任務にあたる事、を第一に考えていた。


支部配属の人数は村上が加わって四名、それがそのままチームとなって活動する形となる。この辺りも大所帯の本部とは相当印象の違うところだが、元々人が多く賑々しい環境を好む訳でもない村上には、自分の性に合っているような気もした。
その顔触れは、確かに人の良さそうな面々が揃っていた。
別役太一というこの中では最年少の隊員が、明るく村上を迎え入れる。かなり人懐っこい性格のようで、はきはきと明るく元気も良い。
オペレーターの今結花は村上と同い年らしい。時折、なかなかの調子乗りらしい別役少年をぴしゃりと窘めている。しっかり者の性格のようだ。
「――まあ、こんな感じで、結構賑やかにやってるんだけど」
支部の隊員達や中の様子をぐるりと説明してくれたのが、隊長の来馬辰也という人物だった。
「村上くんは、訓練生の時からとても優秀だと聞いているから…ちょっと物足りなく感じる事もあるかもしれないけど。何か感じた事があったらお互いに話しあったりして、これから仲間として仲良くやっていこう」
村上より一つ年上の先輩に当たるが、物腰は柔らかで腰が低い。少し緊張している様子も窺えて、それは隊長という立場に気後れに近い気負いを感じているようにも見受けられる。
でも、優しそうな人だ。と、村上は思った。

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村上鋼誕生日話


 村上鋼が鈴鳴支部の中に入っていくと、扉を隔てた向こうの部屋から話し声が聞こえてきた。
「……私は、こっちの方が良いかな…と…」
「…うん、じゃあそっちにしようかな」
 オペレーターの今結花と、隊長の来馬辰也の声である事を認識する。
「え、良いんですか?何か…私が勝手に決めちゃうのも」
「いやあ、大丈夫だと思うよ。今ちゃんのセンス、良いなあと思うし」
 何の話をしているかまではわからない。ただ二人が先に来ているのだなと感じただけの村上は、その会話の内容には大して注意を払っていなかった。
「……そうしたらさ…今度、一緒に――」
 だから、その流れを遮るつもりも毛頭なかった。
「お疲れ様です」
 村上は部屋の扉を開けて、いつものように挨拶をした。



「うわっ!?こ、鋼!?」
 来馬がやけに驚いた調子で村上を迎える。
 その反応に、村上の方こそ虚を衝かれたような表情を見せた。
「……どうしました?」
「え、いや……今日は早いね、鋼」
「?そうですか?」
「う、うん…そう、かな……?」
 村上の不思議そうな問いかけに、来馬はどうも落ち着きがなく歯切れの悪い返し方をする。
 それが却って村上の謎を深めた具合でもあったが、しかし自分が気付かないだけで会話の流れとのタイミングでも悪かったのだろう――と、それ以上に気にかけたりはしなかった。
「あ、私、お茶いれてくるわね」
 今が言って、いそいそと席を立つ。お茶をいれてくれるのはいつもの彼女の気の利いた行動であったが、心なしかその声音も若干うわずっていたような印象もある。
 残った来馬もそそくさと「あ、ここも片付けないとなあ…」と、テーブルに広げていた小冊子を慌ただしくまとめていく。そのまま来馬が冊子を抱えて別室へ置きに席を外すと、元々他に何も置いていなかったテーブルの上はきれいさっぱり物がなくなった。


――何だか妙な空気だな、と村上は感じたが。
 やがて隊員の別役太一もやってくると鈴鳴支部はいつもの賑やかさを取り戻し、村上が抱いた僅かな違和感はすぐに消散していった。


*     *     *     *     *



 それから何日か経ったとある日。鈴鳴支部には、村上と来馬の二人がいた。
 この日は非番の日曜日であるが、村上は先の大規模侵攻以降、特に私用がなければ自発的に支部に詰めている事が習慣になりつつある。大学生の来馬は元々空いた時間を支部の中で過ごす事が多く、この日も両者は思い思いの形で過ごしていた。
「ちょっとこれから、本部へ行ってこようと思います」
 村上が来馬に声をかけ、出掛け支度を始める。水曜日にはランク戦を控えているので、対策と調整の為に個人戦で身体を動かそうと考えていた。
 来馬はソファに座って雑誌を眺めており、村上の言葉に「うん、わかった」と簡単に返事をする。が、ふと思いついたように顔を上げ、
「戻ってくるかい?」
 と尋ねてきた。それに対して村上は「そうですね…」と暫し思案げな顔つきで目線を宙にやり、言葉を続ける。
「一応、終わったら顔は出しに戻ってきます。夕方過ぎになると思いますが」
「そうかい、わかった。気をつけてね」
 来馬は軽く頷いて、また雑誌に視線を戻す。
 そのまま出掛けようと扉の方へ歩き出したところで、今度は村上が何か思いついたような表情になり、来馬の方を振り返った。
「来馬先輩は、今日出掛けますか?」
「――えっ?」
 来馬は反射的に顔を上げて聞き直す。不意打ちをくらったような、随分と大仰な反応にも見えた。
「ん、うーんと、そうだなあ…。今のところは、特に予定はないかな…」
「そうですか」
 尋ねた村上の方に、さして深い意図があった訳ではなかった。わざわざ戻ってくるかどうか来馬が尋ねてきたという事は、出掛けて居なくなる時間帯でもあるのだろうか、と思ったのと、そうではないなら戻り時間を気にする必要はなさそうだ、程度に考えていたくらいである。
「それじゃ、行ってきます」と軽く会釈をして、村上は部屋を後にした。

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今ちゃんの誕生日を慣れないながらお祝いしようとする鈴鳴男子会議


 来馬辰也はいつものように、鈴鳴支部の扉を開ける。
 するとそこには、何やら向かい合って座り唸り込んでいる村上鋼と別役太一の姿があった。
「来馬先輩。お疲れ様です」
 村上が来馬に気付き、会釈をする。
 どうかしたのかい、のどの字の形に来馬が口を開こうとする間もなく、
「来馬先輩ぃぃー!!ちょうどよかった!!」
 太一が猛烈な勢いで、来馬に縋りつくような叫びを上げた。
「お知恵を!貸してください!」



「今ちゃんの誕生日、かあ…」
 ソファに腰を下ろし、二人から話を聞いた来馬が呟きを漏らす。
 オペレーターである今結花が、もうじき誕生日を迎える。
 そのお祝いをささやかながら行いたいと、二人は頭を捻っていたそうである。
「なんかお祝いしたいなーと思ってるんですけど…女子が喜びそうなことって、おれあんまりよくわかんなくて」
 太一が困り果てた様子で眉根を寄せる。村上も悩ましげな心情を、その生真面目な顔に滲ませていた。
「なにか欲しい物とかがわかれば、一番手っ取り早いんだけどな…」
「そうそれ、おれこの前聞いてみたんですけど」
「聞いたのか」
 拍子抜けした様子で村上が言うと、太一は「いや、それが…」と、具合が悪そうにもじもじと俯く。
「今先輩、少し考えて、最近出たモデルのオーブンレンジいいなって思うわねーって。なんか色々できて高いやつ」
「うーん…」
「それはさすがに、ちょっとキツいんで、いやもうちょっとなんかないっすかねーって聞こうとしたら…その、手伝いでやってた小麦粉ボールに入れるの手が滑っちゃって、ぶちまけちゃったからあーもーそういうのいいからーみたいな流れになっちゃって……」
 ああ、と何とも言えない調子で村上が漏らす。少し思い描くように目線を宙にやった後、それは短い吹き出し笑いに変わった。
 ともかくそんな調子で二人が頭を悩ませているのが、来馬にも十二分に伝わった。二人と同じように腕を組みながら、来馬も軽い唸り声を漏らす。
「そうだなあ…でもそういうことがあったならなおさら、あんまり立派な物を贈ると今ちゃんは恐縮するんじゃないかな」
「うー…」
 太一がまた苦悩を滲ませて、折れんばかりに首を捻る。
「やっぱり、ケーキ用意するくらいがいいんじゃないのか…?」
 村上が提案をすると、太一は「…いや!いやいや!」と、再び勢いをつけて身を乗り出してきた。
「なんかそれだけじゃなくて!なんかこう、もっと……なんかしたいんすよ!」
「なんかって、だからおまえ…」
 半ばため息混じりに、村上は戸惑ったような言葉を返す。
「だけど具体的になにか、ってのはないんだろ?」
「うぶぶ…」
「――まあ、せっかく祝うならって気持ちはオレも同感だし、だからなにか考えたいとは思うけどさ」
 言って村上は、またため息を漏らしながらソファの背もたれに身体を預けた。
 難しい表情で考え込む村上と、もどかしげに唸りこむ太一と。二人を順に見やって、来馬はふと言葉をかける。
「太一は本当に、今ちゃんに喜んでもらいたいと思っているんだねえ」
 素直な感想を口にした。

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来馬先輩の誕生日祝いをこっそり画策するもちょっと詰めが甘い鈴鳴第一話
※未発表 後日pixivにup予定


 カチ、カチ……と、静かな部屋に時計の秒針の音が規則正しく鳴り響く。
 来馬辰也はふと壁に掛かった時計に目をやり、それからポケットに入れていた携帯電話を取り出した。
 昼頃に届いていたメールを、もう一度読み返す。
――今日は二十歳のお祝いの日だから、ご馳走とケーキを用意して、待ってるわね。
 母から届いたものであった。



 今日、来馬は二十歳の誕生日を迎えている。
 毎年誕生日となると、両親がそれはそれは嬉しそうにして、腕によりをかけてご馳走を作ってくれたり大層なプレゼントを用意してくれたりするのだった。
 今年は特に節目の年となる事もあり、両親の張り切り具合がここ数日分かり過ぎるほどに伝わってくる。
――そろそろ手放しに大喜びされるのも、少し気恥ずかしい気もするな。と来馬は感じたりもするのだったが。それでも、うきうきと楽しそうにしている両親を見ていると来馬自身も幸せな気持ちになり、またここまで愛情を注いでくれた二人に改めて感謝の気持ちを抱くのであった。



 再び来馬は壁の時計に目をやる。
 鈴鳴支部の対外的な活動時間は、もう終了している。今日は夜間の防衛任務もなく、こういう日は隊の仲間達と軽くお茶でも飲みながら談笑した後、このくらいの時間には皆で引き揚げるのが通常であった。
 現在この部屋には、来馬の向かいに隊員の村上鋼が座っているのみである。ぼんやりとした表情で、所在なげに携帯電話をいじっている。
「今ちゃんと太一は、もう帰ったんだっけ?」
「あ、いや、ちょっと出てます」
 来馬が残りの隊員について尋ねると、村上は来馬の方に視線を上げて答えた。
 そうかい、と軽く呟いて、来馬は暫し視線を宙にやり。それからすくりとソファから立ち上がった。
「そうしたら、ちょっと今日は先に失礼させてもらおうかな」
 言って、壁にかけてある上着を取りに踵を返す。


 母からのメールには、いつも通りに業務が終了した場合の目安の帰宅時間を返信している。今から帰路につけば、大体その時間通りに家に帰れる見込みであった。
 隊長という立場から、いつもならば全員の様子を確認してから支部を後にするのであるが。今日は特に変わった事もなさそうであるし、村上の口ぶりでは二人もじきに戻ってきそうであるし、隊の年長者である鋼に後を任せても構わないかな――との考えが来馬の中に浮かんでいる。
 そうして来馬が、壁にかかったハンガーに手を伸ばしたところであった。



「―――えっ」
 いやに間の抜けた声音が、来馬の背後からやってくる。
 思わず振り返ると、村上が明らかに動揺した顔つきで来馬を見つめていた。
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歴史とか少年ジャンプとか読書とか音楽とかが大好きなオタクです。
しかし詳しくはない半端者です。基本好きなものを気の向くままに。

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